最近では男性にも冷え性がみられるようになりましたが、それでも冷え性は圧倒的に女性に多く見られる症状です。
その理由は、男性よりも女性のほうが冷えやすい体の構造になっているためだといわれています。
ひとつは身体の構造の違いにあります
月経・卵巣がある
卵巣や子宮という女性特有の内臓は、特に血液が滞りやすいのです。
そのため、女性は体全体に熱が運ばれにくく、冷えやすいのです。
また、毎月生理になると一時的に血液量が減ります。
赤血球で運ばれる酸素の量が減ることで、食べ物が分解されにくくなり、体のエネルギー源が不足し、冷えやすくなります。
筋肉が少ない
女性は男性に比べてもともと筋肉量が少なく、筋肉がつきにくい体の構造です。
そのため男性よりも冷えやすいのです。
筋肉の果たす役割の中に、体の熱を作り出すというものがあります。
筋肉が生み出す熱によって、温められた血液が全身をめぐり、体温を保っています。
脂肪が多い
女性は男性に比べて、体に脂肪がたくさんあります。
妊娠・出産のための保護の役目を果たすように、という体の構造です。
この脂肪は一度冷えてしまうと元の温かさに戻りにくい性質があります。
だから、脂肪が多い女性のほうが冷えやすいのです。
女性ホルモン
女性ホルモンのバランスが崩れると、体温を調節する働きがある自律神経が乱れます。
自律神経が乱れると、血行が悪くなります。
女性が経験する初潮・生理・妊娠・出産・閉経は、女性ホルモンのバランスが大きく変化するときです。
この時期には自律神経のバランスが崩れやすく、冷え性になりやすくなります。
ふたつめは生活習慣の違い
薄着ファッション
女性の薄着ファッションは体を冷やす大きな原因です。
寒い季節や冷房が効いている場所にもかかわらず、ミニスカート、薄い素材の洋服、素足など、流行のファッションを身につけています。
体型をスリムに見せようとして、体を締め付けるような下着を着用していると、血液の循環が悪くなります。
ダイエット
ダイエットをするときに「食べない」ことを選択すると、冷え性になることがあります。
食べる量を極端に減らしたり、野菜ばかりの偏った食事を続けていると、栄養不足になり、エネルギーが作られなくなります。
エネルギーが作られなくなると、熱が生まれにくく体が冷えてしまうことになるのです。
また、食べないことで貧血になると、血の巡りが悪くなります。